Verbose

本日のお題:X'mas Illuminations in 2001
12月は先生も走る忙しい月。それを見越して、感謝祭翌日からクリスマスの電飾飾り付けを開始するお宅が続々登場する。一般住宅ばかりではない。 市の中心部、州&市庁舎やホノルル警察、水道局など主要な建物の飾り付けも急ピッチですすめられる。
というのも、12月に入るとホノルル市庁舎の電飾に灯がともり、お披露目もかねたパレードが月の最初の週末夜に行われるから。

昼間車で通り掛かると、警察署の正面玄関に特大の赤いリボンがかかっていたり、新聞社の前ののっぽのツリーがキンキンキラキラに飾られていたりする。 これが、夜になると電飾が灯って暗い中に浮かび上がるイルミネーションがとても美しい。

 ポインセチア

ハワイは街の美観を損なうという理由で、商業広告をネオン・サインで行うのは禁止されている。だから、有名なタンタラスの丘からの夜景も街燈と家々やビルの灯で構成されているのある。 しかしクリスマスの電飾は認められていて、個人の家でも公の建物でも、またデパートやレストランでも色とりどりの電飾を飾ることが出来る(但し、事業宣伝目的はダメ)。

我が家の近所には、毎年クリスマスになると通り一帯で揃って電飾を飾り付けるところがある(写真ジャーナル参照のこと)。 この通りに住む各家はコミュニティー意識が強いらしく、普段でも小さな共有の庭をボランティアが手入れを欠かさないし、12月に入ると毎年決まってその庭で軽食のパーティを催してはお互いに気合いを入れて電飾のお披露目会をする。

このパーティーの前までは余り飾り付けが進んでいない家も、このパーティに間に合わせるべく頑張って飾り付けをする。見る側にとっては楽しいし面白いのは、このパーティの後、必ず電飾が増えて派手になることである。
よそのお宅の飾り付けを見ると、ウチも頑張らにゃあ!という気分になるらしい。そうして、頑張るお宅が一軒でも出現すると自然その周囲も引張られて更に飾り付けが増すことになる。

去年は2000年、ニュー・ミレニアムということで新世紀の始まりと思っていたアメリカ人は多い。 そして、その分クリスマスの電飾も21世紀最初の年だからということで、いつもは飾っていない家も見様見まねで飾り、この電飾競争にも拍車がかかった。

今年の特徴は、何と言っても戦時下であること。United Stand!のスローガンの元に、星条旗に使われている三色、赤、青、白と州を現わす星を素材にしたデザインが様々な形で登場した。例えば、ブローチ、切手、車のバンパースティッカー或はナンバープレート用シール等々。
クリスマスの飾り付けも例外ではなかった。市庁舎で催されるクリスマス・リースやツリーの飾り付けコンテストにも、愛国精神の表現として星条旗を元にしたデザインが沢山登場していた。リース・コンテストの特賞はもちろん星条旗モデルのものだった。

市庁舎前の電飾にも特大の星条旗が真ん前に陣取った。そうして、住宅街の電飾にも、従来クリスマス・カラーでよく見られた赤と緑の組み合わせの他に今年は赤、青、白の三色の電飾が目立った。
色合いとしては綺麗なので、その点は全く文句はないのだが…。まあ、日本でも似たような状況であれば同じようなことが起きるんだろうなと思いつつ、ちょっぴり引っ掛かるものを感じた今年のクリスマス電飾見物だった。


(12.26.2001)



 

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